コロナウィルスの
No. 1 コロナウィルスの感染増加について
▉単位時間(例えば,一日)当たりの増加率ΔNは,
▉さて,東京都の新型コロナウイルスの新規患者数[式(3)のΔN]を片対数プロットしたものを示します(図1)。グラフにはない3月10日辺りを起点とした局所的増加があり,ライブハウスにおけるクラスターと称する局所的感染が所々に見えました。3月24日以前を見る限り、指数関数的爆発には至っておらず,一時感染の段階かと。しかし,3月25日に1日の感染数が41人,26日には47人と急増しました。これ以後増えるとすれば,4月9日に引いた予測線と挿入式のような指数関数的増加のプロセスに入ります(T. Miyamotoさんによる)。最悪のシナリオでは,4月21日頃に1,000人/日の発生数が予測されます。
▉このように,増加数の時間的経緯片対数プロットは,そこに潜む物理的要因を窺い知る上で重要な手がかりになります。一見緩やかに見えますが,縦軸は対数なので桁違いに増加しているわけです。
図2 東京都におけるコロナウィルスの感染者数N(t) (T. Mizumotoさん更新4/12)
▉3月26日頃から,指数関数的増加の速度が大きくなっていることが分かります。S. Iwamotoさんは検査数とも比較し,それ以前の傾向は検査数の増加と同じでしたが,26日以後は遙かに感染数の増加率が大きいそうです。
▉大事なことは,増え方を近似していることではなく,その物理がねずみ算的(指数関数的なMooreの法則)プロセスに入っていることが分かることなのです。この判定は増加の素過程を示すよい指標です。一歩手前だという意見もありますが,とんでもない,すでにレールに乗っているわけです。あとは,時間の問題です。このグラフ上で,さらに非線形で増加する傾向がでたら,それこそ爆発です。(4月12日更新)
この原稿を最初書いていた2020年4月7日の時点でもコロナウイルスの感染増加が続いています。色々な物事が増加するのは,素過程に原因があるからです。よく知られたムーアの法則は,Mooreさんが発見した経験則[1]で,トランジスターの集積数が1965年の時点で年に2倍になること,1975年には集積数が65,000になることを対数グラフ上で予測したものです。
[1] Gordon E. Moore: “Cramming more components onto integrated circuits”, Electronics, Vol. 38, No. 8(1965)。
以下は,筆者の推論です。学会の仲間からも貴重な意見を貰っています。
▉この経験則は,次の微分方程式で書けます。N(t)は対象とする総数です。
dN(t)/dt=gN(t) (1)
この解は,gを増加速度係数として時間tに対しN(t)=Aexp[gt] (2) という指数関数的増加を示すいわゆるネズミ算です(S. Iwamotoさんによる)。一つの原因があり,それが元となって広がって行く増加を表します。Aは考えている範囲の初期値です。
▉単位時間(例えば,一日)当たりの増加率ΔNは,
ΔN=dN/dt=Agexp(gt) (3)
となります。
▉さて,東京都の新型コロナウイルスの新規患者数[式(3)のΔN]を片対数プロットしたものを示します(図1)。グラフにはない3月10日辺りを起点とした局所的増加があり,ライブハウスにおけるクラスターと称する局所的感染が所々に見えました。3月24日以前を見る限り、指数関数的爆発には至っておらず,一時感染の段階かと。しかし,3月25日に1日の感染数が41人,26日には47人と急増しました。これ以後増えるとすれば,4月9日に引いた予測線と挿入式のような指数関数的増加のプロセスに入ります(T. Miyamotoさんによる)。最悪のシナリオでは,4月21日頃に1,000人/日の発生数が予測されます。
▉このように,増加数の時間的経緯片対数プロットは,そこに潜む物理的要因を窺い知る上で重要な手がかりになります。一見緩やかに見えますが,縦軸は対数なので桁違いに増加しているわけです。
▉大事なことは,増え方を近似していることではなく,その物理がねずみ算的(指数関数的なMooreの法則)プロセスに入っていることが分かることなのです。この判定は増加の素過程を示すよい指標です。一歩手前だという意見もありますが,とんでもない,すでにレールに乗っているわけです。あとは,時間の問題です。このグラフ上で,さらに非線形で増加する傾向がでたら,それこそ爆発です。(4月12日更新)


2 Comments:
検査数が増えたから感染数(検査数の10%)が増えたという言い訳(?)も一時期出ていましたが、3月26日日を境に検査数の30%が]感染者であることが明らかになり,それでは説明できない現象が起こっているように見えます。S. Iwamoto
傾きの変化には感染メカニズムの変化があるはずです.(1)高密集度の場の感染など異なる感染状況に移行,(2)季節変化で感染傾向が変化,(3)ウイルス変異で感染率変化,など.(1)なら行動抑制が効果的.もし(2)(3)だと行動抑制効果を相殺しかねい.(1)で済むことを期待しています.T.Miyamoto
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